製図の法規! 製図で使う「誘導基準(バリアフリー法)」をざっくり解説

一級建築士試験 製図

こんにちは!

リーマン建築士の「たけし」です!

H29年度に学科・製図ともに一発合格した私が「やってよかった」ということを紹介していきます。

今日のテーマは

製図で使う「誘導基準(バリアフリー法)」をざっくり解説

今日は、「製図で使う”誘導基準(バリアフリー法)”」についてお話ししていきたいと思います。

製図試験で出題される建物はたいてい「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(通称バリアフリー法)」の”特定建築物”もしくは”特別特定建築物”となります。

どちらにせよ、

バリアフリー法の「義務基準」を守る必要があります!

ただ、「誘導基準」を問題文で指定されることも予想されるので、

利用者ゾーンは、

「義務基準」より厳しい

「誘導基準」を想定した試験対策をすることをおすすめします!!

今回も、細かい説明やら補足は抜きにして、

製図試験で必要になりそうな「寸法の部分」を”ざっくり”お話ししていきますww

たけし
たけし

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出入口の幅(利用者ゾーン)

出入口の幅は、「室内の出入口」と「地上に通じる出入口」で幅が異なります!!

【出入口の幅(利用者ゾーン)】

  • 室内の出入口:90cm以上
  • 地上に通じる出入口:120cm以上

製図試験の答案用紙(方眼紙)は、1グリッドが1mなので、ざっくり言うと

  • 室内の出入口:1グリッド(芯々で1m)
  • 地上に通じる出入口:2グリッド(芯々で2m)

で計画すれば、問題ないでしょう!

廊下の幅(利用者ゾーン)

廊下の幅は、「基本」と「緩和規定を使う場合」の2通りがあります。

【廊下の幅(利用者ゾーン)】

  • 基本の廊下幅:180cm以上
  • 緩和規定を使う場合:50m以内ごとに車いすが転回できるスペースが設けられている場合、140cm以上

緩和規定を使うと、”50m以内ごとの転回スペース”や”曲がり角を面取りする”など、作図が煩雑になり無駄な時間を使うのでおすすめしません!

緩和規定はややこしいので、「基本」でプランニングするようにしましょう!

柱の寸法はたいてい”700mmx700mm”で計画されると思うので、ざっくり言うと

芯々で2.5m以上

あれば確保できます。

ただ、2.5mはグリッドに乗りにくいので、

芯々で3m以上

と覚えておきましょう!

各階の便所(利用者ゾーン)

各階の便所には、「オストメイト対応の多機能便所」を設けましょう!

【各階の便所(利用者ゾーン)】

オストメイト対応の多機能便所:各階に1以上

オストメイト対応の多機能便所のスペースは、

芯々で2mx3m

あれば確保できます!

ちなみに、

便所以外の「脱衣所」や「浴室」でも言えることですが、

車いすが転回できるスペースとして、

150cmの円が描けるスペース

を確保するようにしましょう!!

建物内の傾斜路・スロープ(利用者ゾーン)

建物内の傾斜路は、誘導基準の場合、「勾配は1/12以下」で「両側手すり」が必要です!(一部緩和規定あり)

また、「高低差75cm以内ごとの踊り場」を忘れずに計画しましょう!!

建物内の傾斜路・スロープ(利用者ゾーン)】

  • 勾配:1/12以下
  • 傾斜路の幅:150cm以上+両側手すり
  • 踊り場:150cm以上(高さ75cm以内ごと)

ざっくり言えば、

  • 傾斜路の幅は、芯々で2m以上
  • 高低差1mのときの傾斜路の長さは、12m+1.5m(踊り場)=13.5m以上

となります!

なお、

高低差16cm以下 且つ 勾配1/12以下

の傾斜路は「手すりが不要」です

屋外の傾斜路・スロープ(利用者ゾーン)

屋外の傾斜路は、誘導基準の場合、「勾配は1/15以下」で「両側手すり」が必要です!(一部緩和規定あり)

また、「高低差75cm以内ごとの踊り場」を忘れずに計画しましょう!!

屋外の傾斜路・スロープ(利用者ゾーン)】

  • 勾配:1/15以下
  • 傾斜路の幅:150cm以上+両側手すり
  • 踊り場:150cm以上(高さ75cm以内ごと)

ざっくり言えば、

  • 傾斜路の幅は、芯々で2m以上
  • 高低差1mのときの傾斜路の長さは、15m+1.5m(踊り場)=16.5m以上

となります!

ちなみに、

階段と併設した傾斜路なら、

傾斜路の幅は、120cm以上に緩和されます!

なお、

高低差16cm以下 且つ 勾配1/15以下」 もしくは、「勾配1/20以下

の傾斜路は「手すりが不要」です

敷地内の通路

敷地内の通路は、180cm以上 が必要です!

グリッドで言えば、2グリッド分の幅が必要です!

メインアプローチで確保するのはもちろんですが、

念の為、

敷地境界から建物は、最低2グリッド(2m)離しましょう!!

階段(利用者ゾーン)

階段は、「幅」「蹴上」「踏面」をまず頭に入れましょう!

【階段(利用者ゾーン)】

  • 階段の幅:140cm以上
  • 階段の蹴上:16cm以下
  • 階段の踏面:30cm以上

ちなみに、

  • 娯楽・物品販売施設:高さ3m超える場合、3m以内ごとに120cm以上の踊り場
  • 上記以外:高さ4m超える場合、4m以内ごとに120cm以上の踊り場

が必要になるので、「廻り階段」や「折り返し階段」で計画するようにしましょう!

ちなみに、

蹴上16cm以下では、階高4mの場合、階段の段数が26段となります!

(折り返し階段なら13段づつ)

EV(利用者ゾーン)

EVは、「出入口の幅」「かごの幅と奥行き」「乗降ロビー」を頭に入れましょう!

【EV(利用者ゾーン)】

  • 出入口の幅:90cm以上
  • かごの幅と奥行き:幅160cm以上 奥行135cm以上
  • 乗降ロビー:180cmx180cm以上

ざっくり言うと、

EVシャフトスペースとして芯々で、幅3mx奥行2.5m

最小でも、

EVシャフトスペースとして芯々で、2.5mx2.5m

が必要となります!

最後に「管理者用」の各寸法

ここまでは「利用者ゾーン」について話してきましたが、

ここからは

「管理者用」の各寸法を一挙に話してきます!

【出入口の幅(管理者)】

  • 室内の出入口:90cm以上
  • 地上に通じる出入口:120cm以上

【廊下の幅(管理者)】

  • ”片側居室”の廊下幅:120cm以上
  • ”両側居室”の廊下幅:160cm以上

【各階の便所(管理者)】

  • 適宜(笑)

【傾斜路・スロープ(管理者)】

  • 傾斜路の幅:120cm以上+片側手すり
  • 踊り場:150cm以上(高さ75cm以内ごと)

※「手すり不要」の規定は同じ

【階段(管理者)】

  • 階段の幅:120cm以上
  • 階段の蹴上:20cm以下
  • 階段の踏面:24cm以上

※階高4mの場合、20段

【EV(管理者)】

  • EVシャフトスペースとして芯々で、幅2mx奥行3m

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