こんにちは!
リーマン建築士の「たけし」です!
H29年度に学科・製図ともに一発合格したわたしが「やってよかった」ということを紹介していきます。
今日のテーマは
製図試験対策!
「見落としをしない」課題文の読み込み方法を解説!
製図試験に向けて課題に取り組んでいる中で、
作図時間を確保したいから、問題文の読み取りはパパっと済ませちゃお!
見栄えのいい図面に時間割きたいから、読み取りは最低限に済ませちゃえ!
というように「問題文の読み取りにあまり時間をかけない人」も多いのではないでしょうか?
しかし、
問題文で”要求されているもの”を1つでも漏らすと「一発アウト!」となってしまいます!
「試験開始早々の問題文の読み取りで合否が決まる」と言っても過言ではありません!
そこで今日は、「”見落としをしない”問題文の読み取り方法」についてお話ししていきたいと思います。
問題文を正確に読み取り、それを作図に反映していくには、
- 問題文へのマーカー
- 問題文への書き込み
そのやり方が重要になってきます!!
わたしが本試験のときに「実際にやった読み取り方法」を紹介します!
- 一旦一通り問題文をさらっと読む(最初から”マーカー”や”書き込み”はしない)
- ”マーカー”や”書き込み”は必要最低限にする
- ”マーカー”は、自分で決めたルールで色分けする
- 重要なことを抜き出すために”書き込み”をする
- 各階のボリュームの検討も、問題用紙上でやる
具体的にどういったことかを、これからご紹介します!
ご自身の読み取り方法の参考にしていただけたら嬉しいです!
このブログを読んだ感想をコメント欄で是非おしえてください!
皆さんとともにこのブログをつくりあげていきたいです!
最初から”マーカー”や”書き込み”はしないで、一旦一通り問題文をさらっと読む
よく、開始と同時に食いつく勢いで問題用紙に顔を近づけて、そのまま読みながらマーカーしている人がいますが、そういった人はたいてい見落としをしている可能性があります!
すぐにキーワードやポイントを探そうとすると細かい部分に目がいきがちで、全体が見えていない危険性があります!
全体が見えてない状態だと、
- これまでやってきた演習課題と”ちょっと違う”ところに気付かない
- 「いつもと書いてあること同じだろ」などの”思い込み”をして見過ごす
ことになりかねません!!
細かいところに目が行く前に
- どんな意味合い(地域交流とか)を要求されてるのか
- どんな周辺環境なのか
- どのくらいの建物規模になりそうなのか
こうして全体を俯瞰して見ることが大事です!
全体像をつかんでから問題文を読み進めることで、これまでと”ちょっと違う”ことや”思い込み”に気づくことができます!
ですから、
- まずは、全体を一回見渡して読む
- その後に、もう一回最初から読みながら”マーカー”や”書き込み”をしていく
これが「見落としをしない」読み取り方の第一歩です!!
”マーカー”や”書き込み”は必要最低限にする
問題用紙は、エスキスや作図時の「中間チェック」や描き上げた後の「最終チェック」にも使います!
チェックするときには時間に追われてる可能性が高いため、問題用紙をパッと見てチェックポイントが分かるようにしておく必要があります!
特に描き上げた後の「最終チェック」は、終了時間が気になって「見てんのか見てないのか分からないくらいに焦ってる状態」が予想されますww
時間に追われてチェックする中で、
- やたらマーカーされてて、カラフル
- やたら書き込みされてて、ゴチャゴチャ
な問題用紙は「邪魔な書き込みでいっぱいなもの」以外の何物でもないです!!
後で「チェックする」時のことも考えて、問題用紙への”マーカー”や”書き込み”は必要最低限にしましょう!!
”マーカー”は、自分で決めたルールで色分けする
マーカーの色分けに自分なりのルールを決めておくと、情報を整理するのにとても役立ちます!
このルール付けは演習課題をこなしているときからクセつけておくと、本番でより効果を発揮します!
マーカーは、
- 「エスキスの際に見落とさない」
- 「後でチェックしやすい」
に重点を置くと良いです!
”マーカー”で用意するもの
わたしが”マーカー”で用意したものは、下記になります。
”マーカー”の色の使い方
わたしが実際に本試験でマーカーしたものが下記になります↓
↑本試験の時は異様な緊張感があって、普段通りのマーカーは出来てないですが必要最低限のマーカーは出来たと思ってます
普段の製図試験に向けてやる課題の中でやってきた私のマーカーの仕方も含めて、それぞれのマーカーの色の役割について具体的にお話ししていきます。
オレンジ色のマーカー
オレンジ色のマーカーは、
製図をしていく上での「絶対条件」を目立たせるのに使います!
主な絶対条件は、
- 建物はどういった”利用目的”か(主に問題文の冒頭部分。H29年度では「既存の環境資源を活用した国内外の方に利用される目的」)
- 周辺環境で重要となるもの(周囲に駐車場がある等)
- 建物の「高さの限度」や「配置する位置」や「屋根形状」など、”建物について指定”があるもの(”建蔽率”とか”床面積”は、別の方法で目立たせてます)
- ”軟弱地盤”や”支持地盤”に関する記述(大概は”地盤は良好”なので)
- ピロティなどを、床面積に”算入する”場合
- 要求室で、「○○にアクセス」など、”外部空間とつながる”指定があるもの
- 要求室で、「眺望に配慮」「動線に配慮」「○階に計画」「○○専用」など、”室の配置”に指定があるもの
- 要求室で、「天井高○m以上」「○○㎡以上」「間口○m以上」など、”室の大きさ”に指定があるもの
- 屋外施設で、「○○にアクセス」など、”周辺環境とつながる”指定があるもの
- 屋外施設で、「眺望に配慮」「動線に配慮」「○階床レベルに計画」「○○と一体的に利用」など、”屋外施設の配置”に指定があるもの
- 屋外施設で、「直径○mの円が入る」「○○㎡以上」「間口○m以上」など、”屋外施設の大きさ”に指定があるもの
- ”計画に当たっての留意事項”で、指定があるもの(H29年度は”空調設備”が指定されました)
- 断面図で”切る位置の指定”があるもの(本試験では焦って薄ピンクでマーカーしてましたねww)
薄いピンク色のマーカー
薄いピンク色のマーカーは、
- 今までやってきた課題と変わらない部分など、「あまり重要でない建物条件」(要求室の表”以外”の部分)
- 要求室の表では、「要求室の”中に”計画する部屋」や「男性用・女性用に分ける」や「(レストランなどの)○○人分」など、「エスキスの部屋割りをするときに必要になるもの」
に引くようにしてました。
1.の、要求室の表”以外”の部分で「あまり重要でない建物条件」にマーカーする理由は、「いつもと変わらない条件であることを明確にする」為です。
ちなみに、ピンクではなく”薄”ピンクにしているのは、チェックするときにシャープペンでもチェックしたことが分かるようにするためです。
黄色のマーカー
黄色のマーカーは、
「図示すべきもの」を目立たせるのに使います!
主には、
- 要求室で、「什器」や「洗面台」や「コーナー」など
- 要求室の下欄の、「便所」や「倉庫」などの「適切に計画する室」
- 屋外施設で計画するもの(「駐車場」や「車回し」や「○○スペース」など)
- 屋外施設で必要な「什器」など
- エレベータ(客用、サービス用がそれぞれ何基か)
- ”Ⅱ.要求図書”の欄で指定されてる「図示や記入するもの」(注意点は「広範囲にマーカーしない」こと!例えば室名なら室名の「A1」だけとか)
ちなみに、
ここまでのオレンジと薄ピンクと黄色のマーカー部分で、エスキスや作図ができる状態になります。
逆に言えば、
「”チェック”のときには、オレンジと薄ピンクと黄色のマーカーを見ればいい」ということになります!
ピンク色のマーカー
ピンク色のマーカーは、
- ”計画に当たっての留意事項”で、「パッシブデザイン」「設備」「セキュリティ」「構造」などに関すること
- ”計画の要点等”の、「聞かれてる要点」の項目
に、
- これまでやってきた課題と同じような内容なら「アンダーライン」や「丸囲み」
- ちょっと違うような内容なら「マーカーで塗る」
というように使います。
”要点記述で必要になりそうな項目”や”これまでやってきたことと違うこと”に悪目立ちするピンクマーカーを使ってましたww
緑色のマーカー
緑色のマーカーは、(H29年度には登場しませんでしたが)
「卓越風」や「季節風」など”風”や”風向き”に関する記述にマーカーしてました!
例えば、H28年度に出された問題文のようなものです↓
一級建築士の製図では”風”も重要ポイントです!
毎年出るというわけではありませんが、
出題されたときに見落とすと大きな減点をくらうはめになります!!
- ”風”に関する記述
- ”風向き”
は見落とさず、図面(開口の位置や補足など)にしっかり反映させましょう!!
青色のマーカー
青色のマーカーは、
「○○は算入しない」などの否定文にマーカーしてました!
例えば、H28年度に出された問題文のようなものです↓
床面積に”算入する”のか”算入しない”のかは、年度によって違います。
”算入する”ときは、オレンジ色
”算入しない”ときは、青色
と、マーカーの色ですぐに分かるようにしました!
床面積への算入定義を見落とすと
- 面積表の算定が間違う
- 最悪は、床面積の上限(もしくは下限)を超えてしまう
ということになりかねないので、細心の注意が必要です!!
紫色のマーカー
紫色のマーカーは、
要求室の表を「部門毎に」分けることに使ってました。
が、正直、時間無いときはそこまでしなくてもいいですww
実際わたしも本試験のときはそこまでマーカーしてる余裕はなかったのでww
ただ、
やってみると整理しやすいので、時間があるときはやってみても良いと思います!
重要なことを抜き出す為に”書き込み”をする
”書き込み”で用意したものは、下記になります。
”書き込み”をする主なもの
H29年度は「エスキス用紙に敷地図が描かれている」というトリッキーなことをしてくれたので、敷地図への書き込みが別画像になります↓
わたしが書き込みしていた内容は、以下のようなものです↓
- 建蔽率から計算した「建築面積の上限」
- 建物の「高さの限度」を図で描く
- 「直径○mの円が入る」が分かるように図で描く
- 周辺環境と「アクセスが必要なもの」を図で描く
- ”敷地境界線より○m以上離す”などの「建物配置の指定」を図で描く
- 「床面積の下限・上限」を四角で囲む
- 要求室や屋外施設を「向ける方向」を方位で書く
- 要求室の天井高に指定があれば「H≧○m」と記す
- 要求室で、”男用女用”などの「2室に分ける」場合、室名の欄に分割線を入れる
- 要求室で、「外部との出入りが必要なもの」を図で描く
- 隣接させるものなど「関係性のあるもの」を線で結ぶ
- 吹抜が必要な室名の欄に「吹抜けマーク」をする
- 要求室に書かれていない「必要となる室やスペース」を書きだしておく
このように、
- 「マーカーより文字や記号で目立たせたいもの」
- 「自分がマーカーだと見落としそうなもの」
を”書き込み”で浮かび上がらせるようにしてました!
各階のボリュームの検討も、問題用紙上でやる
資格学校ではエスキス用紙でボリュームの検討をするように指導されてましたが、面倒くさがりな私は「問題用紙でボリュームの検討も済ませる」ようにしてましたww
けれどそのおかけで、”エスキス用紙の半分を敷地図が印字されてる”H29年度のトリッキーなやり方にも対応できましたww
問題用紙でボリュームの検討は、”要求室の表”のところで行います。
やり方としては、
- 各要求室(適宜となってるところも含めて)の、面積を出しておく
- 各部門の、合計の面積を出しておく
- (吹抜がある場合、上階にも吹抜の面積を足して)各階のバランスが均一になるように、”要求室を配置する階”を決める
といったやり方です!
※部門の合計面積を出すのは、「その部門が同一階に必要」な場合に、計算を楽にする為です。
ちなみに、配置する階については、
- 「この階しかないな」というものは青ペン
- 「この階にとりあえずしておこう」というのはシャープペン
にしておいて、エスキスでバランスが悪いなって思ったときには、”シャープペン”で書いてある要求室の階を変えるようにしていきました!
ボリュームの検討も問題用紙で済ませておくと、「チェックする」ときに「どの階に要求室を描いたっけ」って探す手間もなくなります!!
まとめ
製図試験は、課題文で出された「要望」や「図示するもの」がしっかり反映された図面を描き上げれば合格となります。
課題文の「要望」や「図示するもの」を見落とすと、どんなに綺麗で密度の高い図面を描いていたとしても、一発アウト!となります!!
ですから、
「問題文の読み落としをしない」ことが最重要です!!
試験開始早々のこの「問題文の読み取りの時点で、合否が決定している」と言っても過言ではないです!!
読み落としをしないためには、
- まずは落ち着いて、問題文を一回さらっと読んで「全体を把握」
- 自分ルールで決めた”マーカー”や”書き込み”で「問題文を見やすく」していき
- 後で「チェックするときにも見やすい」問題用紙に仕上げる
これらのことが重要になってきます!!
時間との勝負の製図試験で焦ってしまう気持ちも分かりますが、
焦りは禁物です!!(特に開始早々は!!)
大変だとは思いますが、焦らず着実に合格に近づいていってください!!
応援してます!!
頑張ってください!!
最後までお読みいただきありがとうございます!
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