製図の記述対策!「要点記述」を書きやすくするコツ!!(実際に私が本試験で書いた要点記述も公開)

一級建築士試験 製図

こんにちは!

リーマン建築士の「たけし」です!

H29年度に学科・製図ともに一発合格した私が「やってよかった」ということを紹介していきます。

今日のテーマは

製図の記述対策!「要点記述」を書きやすくするコツ!!
(実際に私が本試験で書いた要点記述も公開)

製図試験は図面を描くだけでなく、計画の要点を記述する「記述問題」もあります。

要点記述に関して、

要点記述がうまく書けなくて、時間がかかる

だらだらと分かりにくい文章になってしまう

問われてる要点について、どのように解答を書いたらよいか分からない

といった悩みを持っている方も多いのではないでしょうか?

そこで今日は、「要点記述を書きやすくするコツ」についてお話ししていきたいと思います。

私が実際に本試験で書いた要点記述も参考としてお話ししていきますので、是非最後までお読みいただけるとうれしいです!

たけし
たけし

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「一文が短く、端的に分かりやすい文章」を列挙する

製図試験って実際どういう問題?”の記事で書いたように、「おじいちゃんにプレゼン」するように解答していきましょう!

つまり、だらだらと長い文章を書かず、

  • 一文を短く(概ね1行か、行って2行)しましょう!
  • その一文も、「・・・に配慮して・・・を計画した」と、端的に分かりやすくしましょう!
  • その短い一文を、解答欄の余白が埋まるくらいまで、列挙していくようにしましょう!

例えば、「建築物のアプローチ計画について考慮したこと」が設問だった場合、

  • 建物の主出入口は、アクセスしやすい、建物中央に計画した。
  • 駐車場からのアプローチは、歩行者用通路を確保し、歩車動線を明快に分離した。
  • 車でのアクセスは、車寄せを主出入口正面に計画し、スムーズな動線を確保した。
  • 車いす使用者用駐車場および車寄せ上部には、庇を計画し、雨天時の乗降に配慮した。

といった感じです。

(ちなみにこれは、資格学校の時の製図課題で私が書いたものです。解答欄は4行分のスペースです。一応○をもらってたので間違ったことは書いてないと思いますww)

「一文が短く、端的に分かりやすく」することで、
様々な場面で「使いまわし」や「組み換え」がきくようになります!!

「構造・設備」系の問いでは、”特に必要なければ”具体的な数値などは書かず「抽象的で分かりやすい表現」で書く

このおじいちゃんは、要望や指定してくることは小うるさいですが、
要点記述に関しては「意外に素直」なんです。

要点記述をするのに、

特に必要が無ければ(設問で問われてたり、説明するのに数値が必要とかで無ければ)
「抽象的で分かりやすい表現」で書くようにしましょう!

「抽象的で分かりやすい表現」具体的にどういったことかと言うと、

  • 「自然通風を確保して、空調負荷の低減を図った」
  • 「浴室に近接してボイラー室・濾過室を計画して、熱損失の低減を図った」
  • 「地盤が良好であることを考慮して、直接基礎を採用した」
  • 「均等なスパン割りとすることで、架構の安定性に配慮した」

といった感じです。

  • 何故、自然通風を確保すると空調負荷が低減するのか?
  • 何故、熱損失の低減が図れるのか?
  • 何故、地盤が良好というだけで直接基礎を採用したのか?
  • 何故、均等なスパンが架構の安定性に繋がるんだ?

なんてことは、”特に必要が無ければ”、書かない方が良いです!

「抽象的で分かりやすい表現」を持っておけば、苦手な構造や設備が出てきた時も「言い回しで逃げる」ことがしやすくなります!

「汎用性のあるキーワード」を多く持つ

短い一文を、多様なレパートリーとして持つためにも「汎用性のあるキーワード」を持っておくことは大事です!

例えば、建物計画で言えば、

  • 分離」や「近接
  • プライバシー」や「眺望

といったものです。

例としては、

  • 【分離】
    「利用者と管理者の動線を”分離”し・・・」
    「歩行者と車の動線を”分離”し・・・」
  • 【近接】
    「車いす使用者の駐車場は、主出入口に”近接”し・・・」
    「主出入口に”近接”した位置に受付を設け・・・」
  • 【プライバシー】
    「・・・にバルコニーを配置し、”プライバシー”を確保」
    「・・・は極力開口部を設けず、”プライバシー”を確保」
  • 【眺望】
    「・・・は公園側に向け、良好な”眺望”を取り込む計画」
    「・・・は、”眺望”に配慮し、・・・」

他にも、

建築計画系なら「落ち着き」「開放的」「ゆとりある幅(広さ)」「アクセス(交流)しやすい

設備系なら「熱損失の低減」「空調負荷の低減」「効率の良い」「メンテナンス

構造系なら「架構の安定」「均等に分担」「安全に伝達

などなど、汎用性のあるキーワードはたくさんあります!!

「汎用性のあるキーワード」を多く持つことで、
「短い一文」のレパートリーが自然と増えていきます!

「関係性のある言葉」を増やす

「関係性のある言葉」を増やすことも、「短い一文」のレパートリーを増やす為には大事です!

「関係性のある言葉」とは何かというと、

例えば

吹抜について「関係性のある言葉」は、

  • 空間を一体的に演出
  • 内部空間の繋がりを確保
  • 開放的な空間を演出
  • 上部にトップライトを設け、通風を確保
  • 上部にトップライトを設け、採光を確保

架構について「関係性のある言葉」は、

  • 均等スパンとすることで、架構の安定性
  • 均等スパンとすることで、力が均等に分担(柱1本当りの負担面積が過大とならない)
  • 靱性に優れた(耐震性の高い)ラーメン構造
  • 平面計画の自由度が高いラーメン構造

設備スペースについて「関連性のある言葉」は、

  • 維持管理がしやすい計画
  • 機器の搬出入がしやすい計画
  • 給排気がしやすい計画

といった感じです。

ある一つの用語から、関係性のある言葉を多く持つことで、様々な設問のされ方にも対応しやすくなります!

ただ、大大大前提として、図面と整合取れてないとダメですからね!

要点記述は、解答用紙が別ですけど、そこに書かれてることはもちろん図面にも書いてないとダメですからね!

例えば、

「廊下幅は3m以上を確保し・・・」と書いているのに「図面は2mしかない」といったように、明らかに書いてることと図面が相違してしまわないように注意しましょう!

特に、

注意したいのは「要点記述を書いた後に、万一、作図で図面を変えた場合」です!

ケースとしては稀だと思いますが、作図していて「図面変えなければ失格だ」ということを発見して、修正した場合です。

図面を修正した後には、要点記述との整合性が取られているかを、しっかり確認しましょう!

実際のH29年度本試験で、私が書いた要点記述

これが正解、というわけではありませんが、合格しているんで多少の参考になればと思います。

設問を【 】、その下に私が解答した内容を書いていきます。

【採用したパッシブデザインについて特に考慮したこと(3つ以上の手法)】※図解必要

  • エントランスホール上部にトップライトを計画し、自然採光を積極的に取り込み、明るい豊かな空間となるよう配慮した。
  • 3層吹抜けの上部には、開閉式のトップライトを設け、重力換気による自然通風を確保した。
  • 2階レベルの屋根は、積極的に屋上緑化し、日射熱による下階の冷房負荷の低減を図った。

【客室B(車椅子使用者用客室】の室内計画において、バリアフリーに配慮した設計の考え方や設計のポイント(仕様、各種寸法等)について特に考慮したこと(3つ以上)】※図解必要

  • 出入口幅は、90cm以上となるよう計画し、車いす使用者がスムーズに出入りできるよう配慮した。
  • ベッド廻りは、ベッド側面に80cm以上のスペースを確保し、移乗のしやすさに配慮した。
  • 室内には、直径140cmのスペースを確保し、車いすが転回できるスペースを確保した。
  • ユニットバスは、内法180cmx280cmの寸法を確保し、利用のしやすさに配慮した。

【コンセプトルームについて、設計条件や特記事項を踏まえ、既存の観光資源等を任意に想定し、「使用目的とその効果」及び「設い(内装、什器、設備機器等)」について提案すること】

  • 古くから伝わる古文書がある地域であり、地域の歴史を観光客に体験してもらい、興味を抱かせる目的。
  • 興味を抱かせ、地域の施設を利用してもらい、地域の活性化に繋がる効果。

【建築物全体の「構造種別・架構形式」、「スパン割り」及び「主要な部材の断面寸法」について特に考慮したこと】※大梁・小梁・柱・地下外壁の寸法明示が必要

大梁:500x800 小梁:300x700 柱:700x700 地下外壁:350

  • 構造種別は、建物の用途を考慮し、耐火性・遮音性に優れた鉄筋コンクリート構造とした。
  • 架構形式は、平面計画の自由度が高い、ラーメン構造とした。
  • スパン割りは、X方向7m、Y方向8mとし、柱1本当りの負担面積が過大とならないようにした。

【地盤条件(軟弱な地盤及び良好な地盤)及び敷地の形状(斜面地及び平坦部)を踏まえて計画した基礎構造について、「採用した基礎構造の形式」、「基礎底面のレベル」、「基礎梁の寸法」等について特に考慮したこと】

  • 基礎形式は、直接基礎とし、斜面地における不同沈下に安全性の高いベタ基礎とした。
  • 底面のレベルは、地盤が良好な北側部分は地盤面-2.0mとし、軟弱な地盤である南側部分は、良好な地盤に十分到達できる深さとした。
  • 基礎梁の寸法は、建物荷重を安全に支持できる寸法で計画した。

【斜面地における地下1階の構造躯体の計画に当たり、土圧・水圧対策等について特に考慮したこと】

  • 地下水の水圧に対して、安全性の高い2重壁で対応した。
  • 片側土圧となることを考慮し、地中に接する地下街壁面の壁厚は、十分な厚さを確保した。

【各階の居室に外気を送風するためのダクトルートの計画において、空調機械室及びダクトスペースの配置について特に考慮したこと】

  • 空調機械室は、他の機械室とまとめて地下1階に計画し、維持管理のしやすさに配慮した。
  • ダクトスペースは、空調機械室の直上に設け、搬送圧力損失の低減に配慮した。

これが実際に私が本試験で書いた内容です。

「地下外壁の厚みって何だよ?」って思いましたけど「通常の壁厚の倍まで必要ないだろうけどそのくらいかな」で350mmにして「十分な厚さを確保した」って言いきっちゃいましたww

まとめ

要点記述は、自由記述できるので「なんて答えればいいんだ?」と悩んでしまうかも知れません。

解答欄の大きさに躊躇して、だらだらと長い文章を入れがちです。

でも、

  • 「端的に分かりやすい、短い一文」のレパートリーを確保する
  • 「抽象的で分かりやすい表現」を多用する
  • 「汎用性のあるキーワード」を多く持つ
  • 「関連性のある言葉」を増やす

ことをすることで、

どんな設問が来ても、解答欄の大きさによらず、しっかり解答していくことはできると思います!!

短文のレパートリーを増やす為には、知識もそうですが

「このワードは、こっちにも使えそう」と、想像力を活かすことも重要になってきます!

想像力があれば、H29年度のときに出た「コンセプトルーム」のように「お前が考えて提案してみろ」みたいな問題にも対応できると思います!

(私は想像力には自信があります!! コンセプトルームの”古文書”なんて、後で他の受験した人に聞いてもそんなこと書いた奴は私だけでしたww)

何を聞かれても「これで凌ごう!」っていうレパートリーを増やしていってください!!

応援してます!!

頑張ってください!!

「要点記述に使えそうなワード」を紹介してます!

こちらの記事も是非見てみてください↓

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