製図試験でやってはいけない『一発アウト』18選!

一級建築士試験 製図

こんにちは!

リーマン建築士の「たけし」です!

H29年度に学科・製図ともに一発合格した私が「やってよかった」ということを紹介していきます。

今日のテーマは

【製図試験でやってはいけない『一発アウト』18選!】

製図試験でやっちゃいけないことを知りたい!

一発アウトは勘弁して

製図試験は「いかにミスをしないか」が重要です!

とくに、

「一発アウト」になるようなミスは致命的ですので、ゼッタイに避けるべきです!!

逆をかえすと、

一発アウトになるようなミスを防ぐことができれば、合格に向けて大きな前進となります!!

そこで今日は、

製図試験でやってはいけない『一発アウト』についてざっくりお話ししていきます!!

ちなみに、

この記事の「目次」が「やっちゃいけないことリスト」となるように見出しを作ってます!

「目次」の画面をスクショしていただけたら、あなた自身の自己チェックのお役に立てるとおもいます!

たけし
たけし

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皆さんとともにこのブログをつくりあげていきたいです!

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「明示する」「図示する」がされてない

これは基本中の基本ですね!!

問題文に記載されている

「・・・を明示する」
「・・・を図示する」

は、

必ず、図面に描く!

とくに、
「いままで登場してこなかった”明示する””図示する”」が
「急に登場してくる」こともあるので、注意が必要です!!

たとえば、
H27年度とH28年度を、例にとってみます。

H27年度までは、「図面への補足」については「明示してもよい
という言い方で、命令ではありませんでした。

H27年度の問題文「明示してもよい
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》

しかし、
H28年度に急に「明示する」と命令に変わりました!!

H28年度の問題文「明示する
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》

問題文の言い回しには十分注意して
「命令」には、必ず従うようにしましょう!!

惰性で問題文を読み取って、
その「命令」を見落としてしまうと、非常にもったいないです!!

ですから、

試験開始直後の『問題文の読み込み』のときに
『見落としをしない』ということが
とても大切になってきます!!

\     /
『見落としをしない問題文の読み込み方法』については、
こちらで詳しく解説しています!

「断面図の切断面」が、指示されてるところではない

受験する年によっても変わりますが、

「断面図は、〇〇を含む切断面とし・・・」

といったように、

『切断面を指定』してくることがあります!

もちろん、
これを見落とすとアウトです!!

問題文での出され方は、こんな感じです⇩

H30年度の問題文での出題例
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》

「断面図」は、
作図の中盤あたりで描き始める方がほとんどだとおもいます。

切断面を平面図に書き込むときに
「もう一回、問題文を見て、切断面があっているか」
を確認する

『作図中の中間チェック』
をすることで、ミスが防げます!

「道路斜線」「北側斜線」でアウト

「法的制限にひっかかるような図面」は、
問答無用で

「一発アウト!」となります!!

とくに『斜線制限』は、
意外に見落としがちなので、注意が必要です!!

用途地域が
「第一種中高層住居専用地域」
「第二種中高層住居専用地域」
であった場合、
『北側斜線』にも注意をはらう必要があります!!

第二種中高層住居専用地域については、
H28年度に実際に出題されています⇩

H28年度の問題文での出題例
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》

時間との勝負の製図試験でも「いかに法規を守れるか!」
が重要になってきます!

短時間で法的制限に気づくためには、
『製図で必要になる法規』
を整理しておく必要があります!!

\     /
『斜線制限』については、
下の記事でそれぞれ解説してます!

「延焼ライン」の描き忘れでアウト

わたしの合格した翌年度の「H30年度」から

『延焼ライン』を図示せよ

という指定が登場してきました!

H300年度の問題文での出題例
問題文に記載されている凡例
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》

問題文の凡例に示されている
「特定防火設備」
「防火設備」
についても、もちろん描かなければなりません!

単純に、描く量が増えて大変だとおもいます・・・

ただ、

それ以上に

「延焼ラインの描き忘れ」のミスをさそわれる危険性が増した

とも言えるとおもいます!

しかも、

「2階」
「3階」
の図面では、
1階の延焼ラインと引く位置が違うので、
特に注意が必要です!!

これ以外にも、

「隣地の状況によって受けれる”緩和”」
「同一敷地内に”複数建物がある場合の延焼ライン”」

といった変則的なことにも対応できるように
あたまの中を整理しておきましょう!

\     /
『延焼ライン』について、
図解入りでわかりやすく解説しています!

「バリアフリー法」でアウト

近年必ずと言っていいほど
「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」
に適合することを求めらます!

さらに最近では、
「製図課題の発表のタイミングで、このことに触れてます!」

令和2年度の製図課題発表の例
《建築技術教育普及センターのHPより引用》

つまり、

万一、試験当日の問題文に
「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律 に適合せよ」
とは書かれていなかったとしても、

課題発表のときにすでに伝えられてるので、

この法律に適合していない時点で
「一発アウト!!!」
となってしまいます!

また、
「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」には、

「義務基準」より厳しい『誘導基準』があります!

試験当日の問題文で『誘導基準』を指定される場合もあるので、
日頃の演習課題は『誘導基準』をベースに取り組んだほうが良いです!

\     /
『高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律』
については、
こちらの記事で『誘導基準』に焦点をあてて解説してます!

「車両の出入り口」でアウト

けっこう「気づかないうちに見落としている」ことに陥りがちなのが、

『車両の出入り口が、周辺環境からみて適切かどうか』

ということです!

過去の例からいっても、
「横断歩道」があるときは、要注意です!

H28年度の敷地周辺環境
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》

ちなみに、
車両の出入り口が適切かどうかも
立派な「法的制限」の一部です!

関係してくる法律は
『駐車場法』

です!

『駐車場法』は、
法令集の端っこにあるようなものなので、
学科のときにあまり勉強しない方がほとんどだとおもいます!

だからこそ「気づかないうちに、見落とす」ことになりかねません!

とはいえ、
製図試験に関係してくるところは、それほど多くはないので、
ポイントをしぼって覚えておけば大丈夫です!

\     /
『駐車場法』について、
図解入りでわかりやすく解説してます!

「歩行距離」「重複距離」オーバー

「歩行距離」
「重複距離」
について、まとめるとこんな感じです⇩

これも「気づかないうちに、見落とす」可能性が十分にあります!

しかも、
「作図の終盤で、歩行距離をオーバーしていることに気づく・・・」

なんてことになると、
取り返しがつかなくなります!!

『エスキスの段階から、オーバーしないようなプランニングをする』
これが重要になってきます!!

\     /
『歩行距離・重複距離』について、
プランニングで注意する点も含めて解説してます!

「床面積」「建築面積」オーバー

意外にやりがちなのが、
この「床面積オーバー」や「建築面積オーバー」です!

とくに、
「床面積」については、
出題される年度ごとに
『床面積に、含めるもの』
『床面積に、含めないもの』
が変わります!!

H28年度では「床面積に、算入しない
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》
H30年度では「床面積に、算入する
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》


「算入することに後で気づいて、床面積に入れたらオーバーしちゃった・・・」
なんてことにならないように
床面積に『含める』のか『含めないのか』は、注意深く見ましょう!!

また、

「建築面積」については、
『どこまでが建築面積に算入されるのか?』
『セットバックで、敷地面積は変わらないか?』
といった部分も、しっかり整理しておきましょう!!

あと、
「庇」や「ピロティ」なんかは、
「床面積には算入されなくても、建築面積には算入される」
ということもあるので、
この点を勘違いして
「建築面積オーバー」
なんてことにならないようにしてくださいね!!

\     /
『建築面積の算定方法』について、
「庇」や「ピロティ」の算定方法も含めて解説してます!

\     /
『セットバック』について、
図解でわかりやすく解説してます!

指定されている「構造」「設備」ではない

「建物構造」に関しては、
基本的に毎年「構造は自由」
となっているので、指定されることはほとんどないとおもいます。
※ただ、ゼッタイとは言い切れませんので、その点は注意!

しかし、
「基礎構造」に関しては、
「過去に指定されたこともある」ので、注意が必要です⇩

H27年度に「免震構造の基礎」が指定(”計画の注意事項”に記載あり)
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》

基礎に関しては
『根入れの深さが、支持地盤に到達しているか?』
『根入れの深さが、地下水位に影響を与えないか?』
も重要なポイントになってきます!!

H28年度の「地下水位」の表記(”計画の要点等”に記載あり)
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》
H30年度の「地下水位」の表記(”敷地断面図”に記載あり)
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》

基礎に関することは、
「問題文の本文」だったり「留意事項のところ」だったり「敷地の断面図」だったり
いろんなとこに表記されてるので、
見落とさないように注意しましょう!!

また、

「設備」に関しては、
出題される年度によって
指定されることがあります!!

H28年度では「設備の指定は無い」
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》
H29年度では「空調設備と給湯設備が指定された」
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》

指定されたのに無視したら
もちろん「一発アウト!」になります!!

設備指定はよくあるので、見落としをしないように十分注意しましょう!!

また、

「構造」の「部材断面寸法」

「設備」の「必要面積」
についても、
頭で悩まないように、しっかり整理しておきましょう!!

\     /
『構造の部材寸法』については、
こちらの記事で詳しく解説してます!

\     /
『設備類の選定や必要面積』については、
それぞれ下の記事で解説してます!

「利用者」と「管理者」の動線が交錯している

人の移動するルートである「動線」にも十分な注意が必要です!

「利用者動線」と「管理者動線」
が交錯することはNGです!!

とくに、
『レストラン』がある場合、
「レストランへの利用者動線」と「厨房への管理者動線」
は、
うかうかしていると
交錯してしまいます!!

これ以外にも

「歩行者と車両の動線の交錯」

も一発アウトになりかねないので、
十分注意しましょう!!

要求されている「要求室」が無い

要求されている部屋がないのも、一発アウトの原因になります!!

「図面に部屋の区画は描いた」としても「室名が書かれてない」のも、NGとなります!!

さらに、
「問題文に記載されている”室名”」と「図面に書いた”室名”」が異なっていても、NGです!!

最終チェックの際に
『要求室が、すべて描かれているか』
『室名は、問題文の室名と同じか』

これは必ずチェックしましょう!!

要求室の「室面積(〇〇㎡以上)」が守られてない

問題文の要求室が列挙されているところに「要求室の床面積」も書かれます。

その中で、
「〇〇㎡以上」
となっているところは、
「必ずその面積以上」の大きさでないと、アウトです!!

「〇〇㎡以上」となっているところは、問題文の読み取りのときに、しっかりチェックしておきましょう!!

H28年度の出題例「〇〇㎡以上」
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》

また、

「適宜」となってる部分も、
手早く必要な面積を算出できるようにしておく必要があります!!

\     /
『適宜の必要面積の算出方法』については、
こちらで詳しく解説してます!

要求室の「辺長比」や「天井高さ」が守られてない

問題文の要求室が列挙されているところに「要求室の特記事項」も書かれます。

この「特記事項」のなかには、重要なことが書かれてます!!

そのなかの一つに
「辺長比」や「天井高さの指定」
があります!

「天井高さの指定」は、
こんな感じで出題されます⇩

H28年度の出題例「天井高さの指定」
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》

辺長比は、簡単にいうと
「その部屋の平面形状が、どれだけ正方形に近いか」
を示すものです!

「辺長比」は、
こんな感じで出題されます⇩

H28年度の出題例「辺長比」
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》

辺長比は
「1に近いほど、正方形に近い」
ということです!!

間違えて「辺長比1.5以上を確保」と図面に補足してアウト><
なんてことにならないように注意してくださいね!!

要求室の「間口(まぐち)の指定」が守られてない

要求室の「間口の指定」も、特記事項でされるときがあります!!

H29年度の出題例「要求室の間口の指定」
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》

指定されているものは「命令」なので、必ず従うようにしましょう!

「眺望に配慮」してない

「〇〇の眺望に配慮」という言葉が問題文に記載されていたら、
「その要求室は、〇〇の方向へ向ける」
ということを示します!

H29年度を例にすると、こんな感じです⇩

H29年度の出題例「〇〇の眺望に配慮」
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》
H29年度の出題例「〇〇が何かを示している」
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》

とくに「〇〇」が記載ない場合は、
「景色がきれいな方向へ向ける」
ということになります!

「景色がきれいな方向」というのは、
「公園」であったり「川」であったり「樹林」であったり、
建物とかある方向ではなく、
きれいな景色が望める方向ということです!

「眺望に配慮」
は、
「〇〇の方向に向けて、部屋を配置する」

「景色の良いほうへ向けて、部屋を配置する」
ということを念頭において
部屋の配置を考えましょう!!

「動線に配慮」してない

眺望に配慮とおなじくらいに
よく出るのが
「〇〇と△△との動線に配慮」
です!

H29年度では、
「大浴場」と「トレーニングルーム」との動線に特に配慮する
ということが問題文に記載されていました!

H29年度の出題例「〇〇と△△との動線に配慮」
《問題文は、建築技術教育普及センターのHPより引用》

「動線に配慮」というのは、
「〇〇と△△は、なるべく近づけて配置しろ!」
ということを指定してます!

なるべく近づけろというのは、
基本的に
「隣接させろ!」
ということです!

たとえ、
隣接ができなくても、同一階のなるべく近い位置に配置しましょう!

「動線に配慮」
は、
「〇〇と△△で、頻繁に行き来がある」
ということを念頭において
部屋の配置を考えましょう!!

要求室に行くのに「室通過」している

「部屋を通り抜けてしかその要求室に行けない」
という、いわゆる
「室通過」
も、一発アウトになります!!

「居室が無窓」になっている

「居室」には「採光上有効な窓」が必要になります!

「建物の真ん中に配置して、窓がまったく無い」
というのは、
明らかにダメだと分かるとおもいます!

ただ、
「建物や庇が、隣地境界ギリギリにせまっている」
ような計画をしてしまうと、
いくら窓を設けたとしても
「採光上有効な窓では無くなる」ので、
「意図せず無窓」になってしまいます!

『建物と敷地境界とのヘリ空き(境界線からの離れ寸法)は、
最低でも2m以上空けるようにする』

ことで
「意図せず無窓」になることを防げます!!

まとめ

製図試験は、「いかにミスしないか」が非常に重要になってきます!

その中でも「一発アウト!」になるようなことは、ゼッタイに避けましょう!

「一発アウト」になる要因は、次のことです!

  • 「明示する」「図示する」ものが、明示・図示されてない
  • 「断面図の切断面」が、指定されているところと違う
  • 「道路斜線」「北側斜線」にひっかかる
  • 「延焼ライン」を描き忘れる
  • 「バリアフリー法」が守られていない
  • 「車両の出入り口」が法律違反
  • 「歩行距離」「重複距離」がオーバーしている
  • 「床面積」「建築面積」がオーバーしている
  • 「構造」「設備」の指定を無視する
  • 「利用者」と「管理者」の動線が交錯する
  • 「要求室」の描き忘れ(室名の描き忘れも注意)
  • 「室面積(〇〇㎡以上)」が守られていない
  • 「辺長比」「天井高さ」が守られていない
  • 指定された「間口(まぐち)」が守られてない
  • 「眺望に配慮」がされてない
  • 「〇〇と△△との動線に配慮」がされてない
  • 「室通過」をしている
  • 居室が「無窓」になっている

「一発アウト」になる要因さえ防げれば、合格できる確率がかなりアップします!!

時間に追われる製図試験ですけど、

「慌てず、慎重に、そして手早く」

を基本にして、
合格を勝ち取っていってください!!

応援してます!!

頑張ってください!!

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『TAC』については、
こちらで詳しく解説しています!

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『HIC』については、
こちらで詳しく解説しています!

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